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2001.08.30
Daily Clipping 2001.08.30

うぉー、英文読む気力がない

『先行きの見えない日本の宇宙開発』
http://news.bbc.co.uk/hi/english/sci/tech/newsid_1515000/1515095.stm
H-IIAの打ち上げは成功したが、日本の宇宙開発は必ずしも先行きが明るいわけではない。過去の2度の失敗により打ち上げ受注は減っているし、顧客は新開発のロケットより「枯れた」アリアンロケットやデルタロケットを選びたがるだろう。さらに、日本政府は宇宙開発系の予算を削減する方針を打ち出しており、日本の宇宙開発はまだまだ厳しい状態が続くと思われる。(BBC)

そう、悲しいけれどこれが現実。日本の報道では明るい報道しかされていないが、厳しい状態がしばらく続くのはまず間違いない。

有名な話。日本のロケット技術者がアメリカの技術者に開発予算の話をしたらひどく驚いてこう言った「そんな予算じゃロケットエンジンの開発なんて出来ないよ!」。日本の技術者:「いや、あの、ロケット全体の予算なんだけど・・・」

なぜ宇宙開発にお金を使う必要があるのか?この問題はとても根が深く、誰もが納得できる理由を見つけられた国は今だかつてない。「ロケットなんかにお金を使う前にもっと他にも使い道があるだろう」という問いに答えるのはとても難しい。

確かに、人工衛星が通信インフラの一部として必須のものになっているのは事実だし、その打ち上げを100%国外に頼るのは、かなり問題があるだろう(安全保証というのは軍事に限ったことじゃないからね)。じゃあ、実験衛星は?国際宇宙ステーションへの参加は?うむむむ。その場しのぎの理由なら幾らでも考えられるし、NA○DAのWEBサイトに行けばちゃんと書いてある。でも、この奥歯に物が挟まったような感じはなんだろう?

とても幼稚な考えだけれど、個人的に科学の研究や技術開発は止めちゃいけないものだと思う。もちろん止めざるを得ないこともあるけれど、基本的には止めちゃいけない。理由は簡単、人が育たないから。機械やお金はどうにかなる。でも人と知識(ノウハウ)だけはどうしようもない。例えばプロジェクトを3年止めると、人材が1世代分抜けてしまう。すぐに影響は出ないけれど、その抜けた世代が上に立つ時期になったときに必ず影響が出る。そこでのロスは3年分じゃきかないはずだ。

さらにいえば、組織やプロジェクトのテンションが下がると、それを取り戻すのはとても難しい。これはプロジェクトの成功や失敗とはあまり関係ない(もちろん成功したほうがいいに決まってるけどね)。重要なのは「手応え」ってやつだ。プロジェクトがそれなりの成果を残し、それなりの評価がされているという状態を維持することは、簡単なようでいてとても難しい。人を動かすのはいつもお金ではなくモチベ―ションの方だから。

さて、とりあえず、見ているしかない僕らに出来ることは一つ。
H-IIAの成功に盛大な拍手をしよう。すべてはそこからはじまるはず。

あなた方はとても素晴らしかった。僕らはとてもわくわくしたし、成功してとても嬉しかった。日本の宇宙開発がそれでも間違いなく前に進んでることを確認して、少し誇らしかった。心から祝福します。本当にありがとう。

by isana kashiwai