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Jan. 13 2002
『宇宙の色』(spaceflightnow)

http://spaceflightnow.com/news/n0201/11color/
宇宙の色はこんな色(RGB:0.269‚ 0.388‚ 0.342)。
っていうか要するに20万個の銀河の色の平均をとったらこんな色だったということらしい。


宇宙の色の経年変化 Credit: Johns Hopkins University

面白いのは上のカラーチャート、これは年代別の平均をグラデーションにしたもの。年を経るにしたがって緑っぽくなっている。これは赤い星が増えているから。

ものすごーくはしょって説明すると、星が光っているのは水素原子4個からヘリウム原子1個作る核融合反応によるもの(要するに水爆ですね)。だから、年を経るごとに星の中にはどんどんヘリウムが増えていって、水素を燃やし尽くすころには星の中心にヘリウムの核ができている。

ある程度のサイズ以下の星だとヘリウムは反応せずに星の中心部で収縮し、中心部の温度が上がっていく。そーすると、逆にその外側のガスが熱で膨張して、星はどんどん大きくなり、それとともにガスの温度が冷えて赤くなっていく。これが赤色巨星とよばれるもの。われわれの太陽系にある「お天道様」はそのうちこうなる。

もうちょっと重い星だと(太陽の1.4倍以上)、圧力が高いために中心のヘリウムが核融合反応を起こすことができる。で、星の中で色々反応が起こって最終的に中心核が鉄になる。そうするとやっぱり中心部で収縮が起こって、外層部が膨張し、すごく大きくて赤い星になる。これが赤色超巨星、この星は赤色巨星に比べて不安定になるため、膨張と収縮を繰り返す。つまり変光星になるわけですな。さそり座のアンタレスなんかはまさしくこういう状態。

要するに、爺さん婆さんの星はほぼみんな赤い。まあ、このあと、赤色巨星はめそめそ白く小さくなって冷えていき(白色わい星)。逆に赤色超巨星はどかんとはでに爆発する(超新星爆発)んですけどね。

さて、上のチャートをもう一度見てみよう。現在に近づくにしたがって赤っぽくなっているのは、老人の星が増えているから。つまり、高齢化社会の波はこんなところにも押し寄せているってことやね(ちょっと違うぞ)。

いやいや、ちょっと待て。宇宙が高齢化しているってのは当たり前のようでいてそうじゃない。そう、人類の歴史の中で高齢化が当たり前じゃないように、宇宙だって新しい星が生まれてるわけだから、必ずしも爺さん婆さんばかりになるわけじゃないはずだ。じゃあ、なんでだろう?

ここからは、僕の勝手な想像なのであんまり信用しないように。

平たく言ってしまえば、高齢化社会の原因は子供が少ないことだ。大人一人あたりから生まれる子供の数が1人以下だと子供の数は減っていく。宇宙に当てはめてみると、考えられるパターンは2つある。一つ目は、一つの星が死ぬときに生まれる星の数が一つ以下だということ、これならば年を経るごとに、どんどん老人が増えていく。要するに人間と同じパターン。このばあいは、星の数はそのうちどんどん減っていくことになる。

もう一つは、まだ生まれていない星があるという可能性。人間と違って、星の場合は母体となる星が死んでしまった後からでも星が生まれる可能性がある。たとえば、宇宙が生まれてからの年齢が、ある星が次の星を生み出すまでの期間より短ければ、見た目の老星の数は増えていく。この場合は、そのうち星の数はまた増えるはずだ。

さて、どっちだろう。前者と後者を比べるとおそらく子供の増加の比率に差があるはず。星の一生の長さは分かっているから、どちらなのかは予想が出来るんじゃないかな。で、どちらかが分かれば、老星の増加率から宇宙の年齢(これは天文学最大の謎)が分かったりしないだろうか?どきどき・・・。でも、ちょっと飛躍しすぎかな。

by isana kashiwai