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Aug. 01 2002
2年目のいいわけ

おかげさまで、このJunkyard Reviewが立ち上げから2年経ちました。
長いような短いような・・・。やたらと不定期な更新だけど、平均して週に1本ぐらいのペースで書いていたみたいですね。極少数の見に来てくださっている方には本当に感謝しています。検索エンジンに乗って来られているかた、ご期待に添えなくて本当にごめんなさい。

さて、この機会にいいわけを少し。

このサイトを立ち上げたそもそものきっかけは、自己顕示欲はもちろんだけれど、どちらかというと「Webというメディアのありかた」にものすごく興味があったからです(卒論のテーマがメディア史だったので)。記事ごとにやたらと揺らぐ文体や人称も、「だ・である」と「です・ます」と「なんだか分からない表現」がくちゃくちゃに混在するどーしようもない語り口も、実は半分意識的にやっています(ええ、もちろん半分は惰性ですとも)。さぞかし読みにくいでしょうねえ。

自分が何かモノを考えるときは、かならず「何か」に対するレスポンスとしてそれが立ち現れてくる。ニュースだったり、誰かの言葉だったり、仕事や私生活だったり。だって、純粋に自分の頭の中からなにかが出てくることなんてありえないもの。そして、自分がその「何か」に対してなるべく素直に立っていたいと思ったとき、その立ち位置を確かめるのに「書く」というのはなかなかいい方法のような気がした(もちろん今でもとても良い方法だと思う)。それが、このサイトを立ち上げている一番の理由です。

ちなみに、このページがJunkyard Reviewと名づけられているのはそういう理由から。昔、別に立ち上げていた日記のタイトルがGarbage Collectionになっていたのも、ほとんど同じ理由。なんだ結局Reviewじゃねえかと思って統合してしまったのもまた同じ理由(Garbageに乗せていたようなネタは最近あまり書いてないですけどね)。

で、その「何か」に対する自分の距離感を、Webサイトに掲載する文章として言葉に残そうと思ったときに、独白と主張と問いかけとお願いが混ざってしまうのは仕方がないような気がした。オフィシャルな文章なら、どこかの視点に自分を固定させることもできる。でも、これは日記だ、目的がぜんぜん違う。

それが自分に対する言葉なのか、その「何か」に対する言葉なのか、あるいは「読んでいる人」に対する言葉なのかによって距離感がぜんぜん違う。ゆらゆらと揺れ動く曖昧な気分を、曖昧なままに書こうとするなら、無理に視点を固定する必要はないんじゃないだろうか?一文書くごとに対象に対する距離感が変わるのなら、それはそれでいいはずなんだ。だって日記なんだから。

要するに「ますたーべーしょん」じゃねえかといわれれば、まあその通りと答えるしかないやね。読んでいる人には失礼な話ですが・・・いや、本当にもうしわけない。


いいわけその2

さて、このページは「何故か」科学ネタが異常に多い。理由は単純、自分が「うわぁ面白い」と思うもの、その面白さの少しなりとも人に伝えたいと思うものが、そっち方面に集中しているから。でも、「興味がある」というだけで、決してそっち方面の専門家ではないです。

こういう分け方はあまり好きではないけれど、いわゆる世間一般の区分でいえば、僕は「文系」に当たるはす。大学は哲学(科哲だけど)専攻だし、本職はコンサルタントとは名ばかりの「企画書書きとスケジューリング」だし、心の本職(休業中)は舞台美術屋だし・・・。むむ、我ながら節操ないな。

このページの記事も、ほとんど毎回、基礎事項から調べ直しています。自分ひとりでうはうは言っているぶんには細かい説明なんて必要ないんだけど、自分が何でうはうは言ってるのかを人に説明しようとすると、やっぱり根元を掘り起こさないと説明できない。でも、やってみて分かったけれど「面白いっ!」っていう気分はそんなに理知的なものじゃないんですねえ。いつも書けば書くほど、それが薄れていくような気がするよ。

これも、ある人に指摘されたことだけれど、自分では「科学解説」をやってるつもりは毛頭ないです。それなりに調べて正しいと信じて書いているけれど、どっちかっていうと僕が書きたいのは「なぜ自分がそれを面白いと思ったのか」の方。それが事実であること、正しく理解されていることは、とても重要で必要不可欠なものではあるけれど、それが目的じゃない。提示したいのは「視点」であって「事実」ではないです。

「サイエンスは見ているだけでも充分楽しい」僕は心からそう思っているし、もし読んだ人がほんの少しでもその楽しさを感じてくれるならもっと嬉しい。義務や使命感ではなく、何度も言うように、ひいきのサッカー選手を紹介するのと同じ。それが、具にも付かないこんな文章をわざわざこんなところに晒しているもう一つの理由(まあ、理由ってほどのものじゃないっすね)。

要するに「ますたーべーしょん」じゃねえかといわれれば・・・もういいって。


いいわけその3

何度か聞かれたけれど、書いている内容について、決して「知っている」わけではありません。あえて言えば「ちょっと引っかかっている」ぐらい。あー、この間読んだ本で近いことを言っていたような気がするなあ、とか、遠い昔に中学校で習ったような気がするなあ、とか。で、とりあえず、記事の原典に当たって、検索エンジンでキーワードを幾つか放り込んで調べて当たりをつけて、必要ならざっと入門書を読んで・・・。まあ、それが楽しくてやってるんですけどね。

たとえば、下の計算するのにも調べモノと検算含めて5日かかっています。なにしろ、ルートの展開の仕方から調べてましたから、覚えてね―よそんなの。ええ、高校生の数学の参考書を買ってきましたよ、分かんなかったから。分母にルートが来たときは「有理化」しなきゃいけなかったんですねえ。あー、すっかり忘れてました。3乗の展開も分かりませんでした。両辺を1/3乗でOKなんですねえ。三角関数も失念しておりました。たくさん絵を書いて、このあたりを求める公式があった気がする・・・で、教科書を調べて値を当てはめて、という作業の繰り返しっす。

人工衛星のスピードを求める式から、静止軌道の高さを求める式を作るのに3日。最初は自転の「角度」から出そうとして失敗、次に「時間」に気付いたけれど、式の展開の仕方を間違えて失敗。挙句の果てに重力定数のマイナス11乗のマイナスを忘れて、位があわずに四苦八苦・・・頭悪すぎ。求めた地球の静止軌道の高さが理科年表の数値とだいたい一致したときは小躍りしましたよ、真夜中にひとりで。

計算にいたってはMuPADに完全にお任せ。式の変形ぐらいなら何とかなったけれど、実際の数字を出すとなるとお手上げ。ルートの計算なんてできません、1/3乗なんてどうやって計算していいのか想像もつきません。いい時代になったものだ、しみじみ。

だから、木星の見た目のサイズが出せたときには嬉しかったなあ。ああいう、想像力を働かせるための計算ってあまりやってくれる人がいないので・・・。

まあ、そんなわけなので、このサイトの内容はあまり鵜呑みにしないで下さいね。だいたい合ってはいるはずなんですけど・・・。それから、間違いだの偏向だのを見つけたら、ぜひ突っ込んでください。顔を真っ赤にして直します、きっと。リクエストがあれば、小躍りしながら答えます。たぶん。

では、また、ごひいきに。今後もよろしくお願いします。

(Aug. 01 2002 updated)

by isana kashiwai