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Sep. 05 2002
Message in the Satellite

5万年後に地球に戻る衛星タイムカプセルに乗せるメッセージを募集 (ロイター)
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=topnews&StoryID=1405477

フランスのKEOという団体が、人工衛星にメッセージを搭載してタイムカプセルにしようという計画を進めているというニュース。

KEO Official Web Site
http://www.keo.org/
メッセージの登録もWebサイトからできる。一人6000字。日本語はOKなんだろうか?

メッセージ以外にも、地球の画像や、海水・空気・土・人間の血液を封入したダイアモンド、各種画像、デジタルライブラリ、メッセージが送信された時間がわかる天文データなんかが搭載されるらしい。
衛星は軌道上で羽を広げて動力を一切使わずに昼と夜の温度差を極力吸収するようなシステムになっている。また5万年後の再突入時には外装のコーティングが熱で溶けて「人工のオーロラ」を発生させて、メッセージの到着を知らせるという。


たしかに、ある一定の軌道に上げておくと、空気抵抗でだんだん高度が下がり、いずれ落ちてくる。手元に900kmで1200年というデータがあるから、もう少し高度が上がれば寿命5万年という物体も作れるはず(1800kmだそうです)。

え、デジタルデータなの?5万年も持つメディアが存在するんだろうか?たとえばCDはよほど環境がよくて100年ぐらいでダメになる。大気圏外だと、放射線や熱の影響でもっと下がるはず。ガラスで作られたCD-Rを使うとかいてあるけれど、どれくらいの耐久性があるんだろう。それに、データの形式は?もはや昔のテープメディアさえ読むのが難しいのに、5万年後にその実行環境が残ってるだろうか?と、FAQを読んでたら、プレーヤーの構造図を一緒に積むんだそうな。ほんとにそんなので大丈夫なのかな。

いや、この衛星の存在そのものが記録に残っていないと、ただのデブリで終わってしまうぞ。それより、そもそも誰かいるかな?地球に・・・。

たとえば、5万年前といえば僕らがまだ火を手に入れたばかりのころだ。メッセージと呼べるものは若干の壁画や墓の副葬品ぐらいだろうか?ふむ、そう考えるとあながち無茶な計画じゃないな。

まあ、いつぞや書いた様に(2001.07.31)、現在の我々は数万年後にメッセージを残さなきゃいけない、非常に切実な問題を抱えていたりするんだけどね。


それでも、個人的にはこの計画を心の底から応援したい。本当にメッセージが届くかどうかではなく、5万年後に向かってメッセージを残すという心の動きそのものが、とても美しいと思うからだ。だって、想像してみようよ、5万年後誰かが衛星のハッチを開けて中のメッセージを読んだときの事を。ああ、受け取ってみたい。きっと泣くだろうなあ、自分なら。


さて、どうせだから、やってみよう。


『誰かいますか?お元気ですか?我々はとりあえず元気です。では、また、のちほど。人類一同』


(Sep. 06 2002 updated)

by isana kashiwai