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Oct. 31 2002
最後のミッション

Galileo nears first visit to small moon‚ dusty ring
http://spaceflightnow.com/news/n0210/30galileo/
ガリレオ探査機が、35回目にして最後の木星への再接近を行う際にアマルテアをフライバイするというニュース。

標準時2002年11月5日6時19分(日本時間15時19分)に、ガリレオはイオと木星のちょうど中間あたりを巡る小さな衛星「アマルテア」に再接近する。再接近時の距離は160Km弱、アマルテアの直径が300km弱なので、その半分強の近さまで近づくことになる。今回はカメラでの撮影は行われず、再接近時のガリレオの挙動からアマルテアの質量を計測することが主目的。アマルテアの質量が分かれば木星の内惑星の組成を予測することができる。これは、木星の衛星系の起源を知る手がかりとなるはず。また、このアマルテア接近時にガリレオは木星の非常に希薄なリングの中を通過し、チリの粒子の大きさや動きを観測することになっている。

ちなみにアマルテアという名前は、ギリシャ神話でジュピターを山羊の乳で育てたニンフの名前。おー、最後に育ての親に面会して起源を探るってのはなかなか゚ュ落てるねえ。


さて、実はガリレオ探査機は5年前に当初予定されていた実験スケジュールを全て終えている。「おお、まだ元気だ」ということで2度に渡り実験期間が延長され、その後も数回に渡り木星衛星への再接近を行っている。えらいなあ。

すでに設計限界の4倍を超える放射線を浴びており、その影響で複数の機器の動作が正常に行われていない(今回カメラ撮影が行われないのはこのため)。今回のアマルテア接近に伴い、木星磁気圏への突入も実験項目となっており、さらにこれまでの2倍を超える放射線を浴びることになる。

今後、ガリレオ探査機は最後に残った推進剤を使って木星に衝突するコースを取ることになっている。これは、そのまま軌道上に放置しておくとエウロパへの衝突コースに乗ってしまうから。エウロパには表面を覆う氷の下に海があると考えられており、生命の存在も示唆されている。もし、探査機が衝突すると搭載された機材の物質でエウロパの環境が汚染されてしまう可能性がある。これを避けるために、ガリレオはわざわざ残りの推進剤を使って木星に落とされることになった。そういえば、エウロパの海を見つけたのはガリレオだったっけ・・・。


予定通りならば、2003年9月、ガリレオは木星の大気に突入し、その全てのミッションを終える。


(Nov. 01 2002 updated)

by isana kashiwai