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Nov. 19 2002
我が征くは星の大海

Set your own course for the stars
http://spaceflightnow.com/news/n0211/17smart1/

星の位置を頼りに自律飛行する衛星が打ち上げられる、というニュース。

2003年の春にESA(欧州宇宙機関)が打ち上げを予定している月探査機SMART-1は、地上からの支援なしで星図から自分の位置を割り出して軌道を修正するシステムが搭載されている。これまでも、星の位置を指標にした姿勢制御は行われていたけれど、それらは地上からコントロールする際の指標として利用されていただけだった。SMART-1に搭載されるこのOBAN(Onbord autonomous navigation)というシステムは、衛星自身が自らの姿勢と位置を判断して目標に対する最適な軌道を計算し姿勢制御を行う。

細かい姿勢制御ができるため、結果的に燃料の節約になるうえに、地上からのサポートを軽減できるためコストの圧縮にもなるらしい。地球を離れれば離れるほど、探査機に命令を送るための通信はタイムラグが大きくなって、細かい操作ができなくなるため、ある程度誤差が蓄積されたところで一気に直すことになる。これはなかなか効率が悪い。探査機が自分の判断で軌道修正をやってくれるならそれが一番効率がいいはず。

今は、与えられた軌道を外れた時に自分で修正するぐらいしかやらないみたいだけど、そのうち自分で飛行プランを立てられるようになるともっと面白いかもしれない。「金属を大量に含む小惑星を見つけて来い」なんていう命令を入力した小型の探査機を沢山ばら撒く、とかね。うーん、あれは、いつか見た未来、ってやつですねえ。

外部の攪乱要因なんてものすごく少ないんだから、飛行プランの立案もそれなりに可能なんじゃないかなあ。取り得る軌道なんて早々ないし。目標地点さえ決まれば、遺伝的手法とかを使って・・・ぶつぶつ。マザーシップを用意しといて、情報を集中させて子機の探査計画を立てさせるか、それとも子機同士を連携させてP2Pで、ってのは無理があるか、さすがに。をー、妄想が止まらん。

あー、よく考えると、恒星間探査には必須の技術ですなあ。
母船は目標星系に到着後、まず全天の恒星をマップにして基準点を設定。各惑星の軌道を割り出して外部要因として設定。全体の探査計画を立案。子機はそれぞれが個別に飛行プランを立てながら情報収集をし、母船へデータをフィードバック・・・。あああ。

SMART-1公式サイトを見てみたら、このSMART-1は最新技術がてんこ盛り。イオン推進システムだの、マイクロ波通信システムだの、れえざあ通信だのの実験も一緒にやるみたい。豪華だなあ。

(Nov. 20 2002 updated)

by isana kashiwai