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Dec. 11 2002
H-IIAF4打上げ12/14


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さて、皆様再びロケットの季節がやってまいりました。H-2AF4の打上げです。
12月14日 午前10:31〜10:47の打ち上げ予定です。今回は1機の主衛星と3機の小型衛星を極軌道(両極上空を飛行するような軌道)に打ち上げる予定。→プレスキット


実況は・・・今回はやらないかも。土曜日だし。

打ち上げられる衛星は以下の通り
・ADEOS-II(環境観測技術衛星)
・FedSAT(豪州小型衛星)
・WEOS(鯨生態観測衛星)
・μ-LabSat(マイクロラブサット)

このうち、ADEOS-II以外はピギーバック衛星と呼ばれる超小型の「相乗り衛星」(サイズ50cm四方、重量50kg以下)。今回の場合は、主衛星であるADEOS-IIの真下に搭載されている。
参考 H-2F4 FAQ



ADEOS-IIは宇宙開発事業団が開発した地球環境観測衛星。1996年「みどり(ADEOS)」の後継機となるもので、高精度センサーやカメラなどで水やエネルギー、炭素などの循環を観測・計測する研究衛星。それから、このADEOS-IIは前回の打ち上げられたDRTS(データ中継技術衛星)『こだま』との衛星間データ中継実験が行われる予定。をー、楽しみですねえ。

前の「みどり」は1996年8月にH-II4号機で打ち上げられたが、運用開始から10ヵ月後、太陽電池パドルの破損により機能を停止。1997年6月30日に運用が停止された。どうやら、軌道上での昼夜の寒暖差で太陽電池の構造が疲労を起こしたのが原因みたい。

関連ニュースリリース
軌道上の衛星が起こした事故の原因を特定していくプロセスが克明に分かる、とても興味深い資料。一番詳しいのはこれかな。



FedSATはオーストラリアのCommonwealth Scientific and Industrial Research Organizationが開発した、超小型衛星の技術開発を目的とした衛星。GPSによる衛星位置測定、地磁気の高精度測定、高周波数帯での通信実験などが行われる予定。

ちなみに、このFedSAT、2000年に録音された一般の人々の音声や、ポールケリーの楽曲などが納められたCDを搭載している。Webサイトには「タイムカプセルです」なんて書いてあるが、取りに行くつもりなのか?・・・あ、コピーがCDプレイヤーと一緒にオーストラリア国立博物館に保管されているんだそうな。うむ、私はこういうの大好きだぞ。



WEOSは千葉工大が開発した鯨生態観測衛星。日本ではじめて学生が開発に関わっていることで有名。鯨に取り付けた発信機からのデータを受信して、鯨の生態を研究することを目的としている。愛称は『観太くん』

プロジェクトの中心人物の林友直教授は、もともと宇宙科学研究所で科学衛星の開発に関わっていた人。今年74歳、いまだ現役。鯨にプローブを取り付けるために、元捕鯨船の砲手と一緒に海に出たりしている様子がNHKで放映されていた。カッコよすぎ。

打上げにこぎつけるまでは、かなり紆余曲折あったみたいだから、きっとそのうちNHKあたりが特集番組を作るでしょう。『X』あたりかな?

最近、この学生主導の衛星開発がずいぶん盛んになってきているようです。いいですねえ。



μ-LabSatは宇宙開発事業団の技術研究本部がインハウスで開発した小型衛星。事業団の経験者育成と小型衛星の技術開発を目的としている。本来、衛星の開発制作は技術力のある外部企業や団体に委託するないし、共同開発するのが普通。今回はこれを、身内で手作りした。衛星の新しい分離機構の実験や遠隔検査の実験などが行われる予定。


さあ、ワクワクしながら待ちましょう。わくわく。

(Dec. 11 2002 updated)

by isana kashiwai