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July 2002

2002.7.23火

「サボりすぎ。」
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えー、書くことがないので更新してませんでした。
ごくごくごくごく少数のよく来てくださる方々ごめんなさい。

腰を痛めてしまった。
医者は痩せたメガネオヤジ。イヤミったらしいぎしぎし声で
「あー、何の仕事してんの」
と横柄に聞くので、
「言わなきゃダメですかね(どうせオヤジにゃわからんよ)」
としれっと言ってみた。
・・・冷蔵庫のような沈黙。
「まー、生活指導が腰痛防止の基本なんでね、言いたくなきゃ
別にいいですよ」
とかろうじて正気に戻った医者が言う。
「はあー」
と意味のない相づちをうつ私。
「重いもの持つのと長時間座るのは厳禁」
「あ、両方やります(長いと15時間以上座るしなあ)」
「悪いこと言わないから二〜三日休みなさい」
「いやー無理ですねえ(そうでもないんだけど)」
「どうなっても知らないよ」
「いや休みとか勝手に決められないんで(これは本当)」
・・・南極を削った特大かき氷のような沈黙。

この医者とは仲良くなれんわと思いつつ、「これ見といて」と
渡されたバイオを手に廊下に出る。なぜバイオ?
するとPowerpointで作られた「腰痛防止のために」という
プレゼンが始まった。
けっ、おやじの新しもの好きがよう、と思いつつ見る私。と。
「ヨウツウヲヨボウスルタメニ。マズダイイチニ・・・」
聞き覚えのあるぎしぎし声が!!
めっちゃ棒読み。マヌケな声。
・・・終業後の薄暗い診察室で、原稿片手に一人で録音している
オヤジの後ろ姿が目に浮かぶ。
あー何度も間違えたんだろうなー。私ならOKテイクだけ編集とか
できるけど、この人じゃ無理だろうからなー。

そして不覚にも唐突に、この先生についていこう、と
思ってしまったのであった。

おしまい。
(オチがない)

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BGM:One hot minutes



2002.7.1月

「続き。」
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さて、「うまいミキサー」は技術以上の何を持っているのか!

例えばずっとすれ違い続けてきた男女が夜中に電話で会話する
シーンがあるとしよう。

男は少しいらだっている。ウイスキーを飲みながら受話器を握る。
もう夜も遅い。しんとした部屋、堂々回りの会話。いくら言葉を
重ねても女の本心は見えない。もう切ってしまおうかと思う。
ため息をつく。何度めかの沈黙。

・・・このシーンで、気をつけるべきことはなんだろう?

「いらだっている」ひょっとしたら、机を指で叩くかもしれない。
グラスの氷が音をたてるかもしれない。常にマイクを近づけておく。
「しんとした部屋」よけいなノイズが出ないように、カメラマン
達に指示しておく。スタジオの外で金づちを使う音やなんかも
要注意だ。
「ため息」かすかな音でもきちんと聞こえるように、実際より
多少オーバー気味にとった方がいい。

いいミキサーさんが気にするのはこんな感じのこと。
あまり良くないミキサーさんは、「台詞がちゃんと聞こえるか」
だけを気にする。
芝居は台詞だけで進むものではないのに。

「いいミキサーさんが持っているもの」
それは、例えて言うなら歌心みたいなものだ。

音楽を演奏する時、楽譜は必要なものだが、ドラマにとっての
それは台本だ。
「その曲が、何を表現し、伝えようとしているのか」
それが理解できないと、もっと言ってしまえば、感じられないと、
いい演奏はできない。ドラマも同じ。
演じる人にとっても、スタッフにとっても。

あまりに一般論で、書いてて恥ずかしくなってしまいました。
うひゃー。ごめんなさい(^_^;)
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BGM:Spin out3



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