2003.2.15土
「さいてー。」
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NHKのスポーツ番組を見ていた。と、宮崎から中継。
お、Jリーグの監督の生インタビュー。
…マイク入ってないじゃん。
かろうじて、何かのマイクに回り込んだ音が聞こえてたようだ。芯の全くない、
ぼわんぼわんな音。そして「マイク入ってない!」というスタッフの叫びが。
…おーい。おいおい。何やってんだよう。
誰かの手が画面に入ってワイヤレスのセットを渡す。おい、渡すなボケ。
しかもアナウンサーのねーちゃんがそれをつける!!
あのね。ワイヤレスって、そうそう甘いもんじゃーないのよ、嬢さんや。
音声さんがつけないと、使い物にならないのよ。
案の定、最後までぼわぼわ、音量がこないから無理無理ゲインを上げたひどい音で、
しかもそのせいでスタジオノイズ入りまくりのさいってーな中継のままであった。
はあ。ドラマやバラエティのスタッフでも「音は聞こえてればいい」という暴言を
吐く人いるけどさ。天下のNHKがそういう態度でいいわけ?
音声さんが非常事態なんだから、スタジオノイズ減らして協力しようという殊勝な
気持ちはないのかい。
つーか、それよりもなによりも、なにやってたんだ音声。
まずフロアの人。マイクをつけなきゃいけない相手がいたら、いくらギリギリにスタジオ
入りしたとしても、楽屋まで押し掛けたり、スタジオ入り口で入るのを張ってでも
つけなきゃだめでしょう。それが無理にしても、監督が前室(スタジオと廊下の間にある
スタンバイの小部屋)に入った時なにしてたわけ?忙しかった?言い訳するなー!!
そして。一番悪いのはお前だ、ミキサー。
出演者がカメラの前に座るまでゲイン来てるかどうかチェックしなかったわけ?!
何やってたの?
ああほんとうにさいてー。
視聴者をなめるんじゃねえ。
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BGM: Barbee Boys best
2003.2.9日
「ざざーん」
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このあいだ、英語の学校の友達に「音響効果って何する人?」と聞かれた。
この質問、どう説明していいのか未だに困る。
よくあるのが、「あっ!あのグレーの棒ついたの持ってる人?!」という反応。
えーとあれは音声さん(でもみんなあれがマイクだということは知ってるのね)。
ちなみに音声さんは基本的に台詞を録るのが仕事です。
次が「あっっ!!あのさ、こう、ざざーんっと波を」とざるを揺らす動作をする、
というパターン。
えーと、あれはもうやんないんです(映画はやるのか?よく知らんけど)。
ああ、一度なんの効果音も付いてないドラマを見せてあげたい。
映像の編集だけしたドラマって、見られたもんじゃないのですよ。
効果音をつけるというと、余分な音を足してるように思う人が多いらしいけど、
基本的には「普通の世界にする」ためにつけてるんですね。
つまり。
ドラマロケの基本はカット撮り、つまり一カットずつ撮る。そうすると「持続音」を
排除して撮らなければならない。
例えばあるカットを撮影している時にうるさいバイクが通ったら、どんなに役者がいい
芝居をしていても撮り直し。そうじゃないと編集した時に一瞬だけバイクの音がして
「はっ、今のバイクはどこから来てどこへ行ったの?!」ということになってしまう。
つまり(つまりが多いな)。例えばこんなシーン。
「花子、夜道を自宅に向かって歩いている。ふと気づくと救急車のサイレンが聞こえて
きて、花子を追い越していく。何気なく見やると、自宅の前に停まる」
ここで効果さんが足してる音は「夜のベースノイズ、救急車のサイレン、救急車の通過音、
遠くで停車した音、救急車のドアが開いて人が作業している気配」(ほんの一例)。
この場合、当然救急車のサイレンは鳴らさずに撮ってるんですね。もちろん通過音とかは
音声さんのマイクで一応録れてるけど、大抵は「花子の脇を通過する」というカットを
撮影する時しか車を走らせないので、「遠くから来て、通過して、遠くで停まる」という
音を足すことになる。
ええと長くなりそうなのでまた次回。
というか最近仕事を変えたので、音の話ばっかりするのもなんだけど、まあ好きなので。
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BGM:Bentley Rhythm Ace
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