THE ORBITER "RAN INTO" THE FOAM
THE ORBITER "RAN INTO" THE FOAM
オービターは断熱材に「突っ込んだ」


"How could a lightweight piece of foam travel so fast and hit the wing at 545 miles per hour?"
「なぜ、軽い断熱材のかけらが、時速545マイルという速いスピードで翼に衝突したのか?」

Just prior to separating from the External Tank, the foam was traveling with the Shuttle stack at about 1,568 mph (2,300 feet per second). Visual evidence shows that the foam de- bris impacted the wing approximately 0.161 seconds after separating from the External Tank. In that time, the velocity of the foam debris slowed from 1,568 mph to about 1,022 mph (1,500 feet per second). Therefore, the Orbiter hit the foam with a relative velocity of about 545 mph (800 feet per second). In essence, the foam debris slowed down and the Orbiter did not, so the Orbiter ran into the foam. The foam slowed down rapidly because such low-density objects have low ballistic coefficients, which means their speed rapidly decreases when they lose their means of propulsion.
外部燃料タンクから脱落した直後には、断熱材はシャトルとほぼ同じスピード、時速1,568マイル(秒速2,300フィート)でした。画像から、断熱材の破片は、脱落から0.161秒後には主翼に衝突していることが分かります。この間に、断熱材の速度は時速1,568マイルから約時速1,022マイル(秒速1,500フィート)まで減速しています。つまり、オービターと断熱材の相対速度は時速545マイル(毎秒800フィート)でした。断熱材は減速しましたが、オービターは減速しませんでした。つまり(断熱材が衝突したというよりむしろ)オービターが断熱材に突っ込んだといえるのです。断熱材が急速に減速したのは、こうした密度が低い物体は、弾道係数が低くなるからです。つまり、こうした物体は推進力が失われると急速に速度を落とすのです。

訳注:上記はほぼ原文通りですが、答えになっていないので、追記しておきます。「弾道係数が低い」というのは、ここでは「空気抵抗の影響をを受けやすい」と考えて差し支えありません。密度が低い(つまり大きくて軽い)断熱材は、シャトルから脱落したとたんに大きな空気抵抗を受け、急速に減速、高速で飛行するシャトルとの相対速度が大きくなり高速で衝突したのです。