2010-06-01 サイエンスブログ始めました
少しご無沙汰してしまいました。実は、この4月でこのサイトを立ち上げて10年たちました。いつの間に!
いい機会なので少し模様替えをしたいと思います。
1. 別ドメインでサイエンスのことを扱う新しいブログを立ち上げます
2. Junkyard Reviewは更新を止めます
3. Garbage Collectionは個人的な覚え書き/雑記としてリスタートします
新しいブログの名前は『Gecko's Eyes』。サイエンスブログです。新しいブログで何をやってみたいのか、という話はエントリ書いたので、そちらを参照してください。
ref. Gecko's Eyes » Blog Archive » はじめに
『Gecko's Eyes』の方ではサイエンスブログ/メディアとしてある程度まとまった記事を書いていきたいと思っています。逆に、ここ『Garbage Collection』では、もう少し敷居を下げてサイエンス以外の話(あるのか?)や、もう少しプライベートな話、個人的な雑感なんかをぽつぽつ書いていければ、と思っています(そんなものが面白いかどうかは良く分かりませんが...)。更新頻度は少し下がるかもしれません。
今回のリニューアルにあたっては色々考えたこともあるんですが、それは追々ここに書いていければと思っています。
今後とも、どうぞよろしくおねがいします。取り急ぎご報告まで。
2010-04-20
■ STS-131 Discovery Mission Timeline : Landing
昨日悪天候で24時間延期されたSTS-131ディスカバリーの帰還が、再び試みられます。
本日の着陸のチャンスはケネディ宇宙センターに2回、エドワーズ空軍基地に3回となっています。やはりケネディ宇宙センターの天候が思わしくなく、エドワーズ空軍基地への着陸の可能性もあります。
本日の着陸予定は以下の通りです(日本時間)。
【1st attempt to KSC on rev237】NO GO!
20日 19:08 GO/NO GO 判断
20日 19:28 軌道離脱噴射開始
20日 20:34 ケネディ宇宙センター着陸
【2nd attempt to KSC on rev238】
20日 20:42 GO/NO GO 判断
20日 21:02 軌道離脱噴射開始
20日 22:08 ケネディ宇宙センター着陸
(追記)
STS-131 ディスカバリーは日本時間22時08分にケネディ宇宙センターに無事着陸しました。お帰りなさーい!山崎さんお疲れさまでした!
2010-04-19
■ STS-131 Discovery Mission Timeline : Landing
日本時間の今日、15日間のミッションを終え、STS-131ディスカバリーが山崎直子宇宙飛行士を乗せて帰還します。
本日の着陸のチャンスは2回、2回ともケネディ宇宙センターへの着陸です。ただ、天候が思わしくなく一日延期される可能性もありそうです。明日以降はエドワーズ空軍基地への着陸も予定されています。
本日の着陸予定は以下の通りです(日本時間)。
【1st attempt to KSC on rev222】NO GO!
19日 20:23 GO/NO GO 判断
19日 20:38 軌道離脱噴射開始
19日 21:48 ケネディ宇宙センター着陸
【2nd attempt to KSC on rev223】NO GO!
19日 21:57 GO/NO GO 判断
19日 22:17 軌道離脱噴射開始
19日 23:23 ケネディ宇宙センター着陸
(追記)
ケネディ宇宙センターが悪天候のため、本日の着陸は中止。24時間延期されました。
2010-04-05
■ [sts131] STS-131 Discovery 打ち上げ
日本時間本日夕方、アメリカフロリダ州のケネディ宇宙センターよりSTS-131 Discovery の打ち上げが行われます。予定時間はアメリカ東部夏時間時4月5日午前6時21分、日本時間同日19時21分です。
日本人宇宙飛行士山崎直子さんが搭乗し、国際宇宙ステーションへの物資の補給、実験装置の搬入などを行います。シャトルの打上げもこれを入れてあと4回、山崎宇宙飛行士はシャトルに搭乗する最後の日本人宇宙飛行士となる予定です。
ref.STS-131 Discovery 打ち上げ関連URL
ref. イベント:ロケット・宇宙機/STS-131 - Space Cluster Japan ※関連URL
ref.STS-131 Discovery Mission Timeline : Launch
(追記)
STS-131 Discoveryの打ち上げは予定通り行われ、所定の軌道に乗ったとのこと。おめでとうございます&いってらっしゃーい!
2010-02-21
■ STS-130 Endeavour Mission Timeline : Landing
日本時間の明日、15日間のミッションを終え、STS-130エンデバーが帰還します。今回のミッションにより、ISSに「トランキュリティ」モジュールと、そこに設置された新しい窓「キューポラ」が設置されました。ISSに長期滞在中の野口宇宙飛行士が、すばらしい写真を送ってきています。
今回、軌道上での作業の進行上の関係から、すでにミッションが一日延長されています。これは、元々予定されていた延長で、水循環システムの修理が順調に行われ、サンプルを生成するだけの時間的余裕がとれたことによるものです。
明日の着陸のチャンスは2回、どうやら明日のトライはケネディ宇宙センターだけのようです。ただ、天候が思わしくなく一日延期される可能性もありそうです。
明日の着陸予定は以下の通りです(日本時間)。
【1st attempt to KSC on rev217】
22日10:54 GO/NO GO 判断
22日11:14 軌道離脱噴射開始
22日12:20 ケネディ宇宙センター着陸
【2nd attempt to KSC on rev218】
22日12:30 GO/NO GO 判断
22日12:50 軌道離脱噴射開始
22日13:55 ケネディ宇宙センター着陸
2010-02-06
■ [sts130] STS-130 Endeavour 打ち上げ
あすの夕方、アメリカフロリダ州のケネディ宇宙センターよりSTS-130 Endeavour の打ち上げが行われます。予定時間はアメリカ東部標準時2月7日4時39分、日本時間同日18時39分です。シャトルの打上げも残す所これを入れて5回、今回が最後の夜間打ち上げになる予定です。
ref. STS-129 Endeavour 打ち上げ関連URL
ref. STS-130 Endeavour Mission Timeline : Launch
今回のミッションは、トランキュリティ・モジュールの設置。このモジュールにはキューポラと呼ばれる、全方向がガラスの窓で作られた観測用のユニットが設置されます。たぶん、これまで見たことのない光景が見られるでしょう。楽しみ!
そうそう、トランキュリティには件の運動器具『COLBERT』も設置されますね。トランキュリティ命名の時のドタバタとCOLBERTの由来は以下のページをどうぞ。
ref.Garbage Collection(2009-04-16)
今回もリアルタイムアップデートをTwitterでやっています。
ref. KASHIWAI, Isana (geckoseyes) on Twitter
(追記)
本日予定されていたSTS-130 Endeavour 打ち上げは悪天候のため24時間延期されました。明日の打ち上げは現地時間午前4時14分、日本時間午後6時14分の予定です。
2010-02-01
■ Day of rememberance
7年前の今日。アメリカ東部標準時午前9時、スペースシャトル・コロンビアが大気圏突入時に空中分解を起こし、7人の宇宙飛行士が命を落としました。
ref. Columbia, Houston, comm check... - Columbia Lost - Feb 1, 2003
2009-12-20
■ SoyuzTMA-17 / 第22次/第23次長期滞在クルー 打ち上げ
日本時間2009年12月21日 日本時間午前6時21分、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地より日本の野口聡一宇宙飛行士乗せたソユーズTMA17の打ち上げが行われます。日本人の国際宇宙ステーション長期滞在は今年3月から7月にかけて滞在した若田さんに続き2人目。野口宇宙飛行士は約5ヶ月間国際宇宙ステーションに滞在し、様々な科学実験などを行う予定です。
ref. 野口聡一宇宙飛行士:JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在 - 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター - JAXA
ref. Soyuz TMA-17 : Launch ※打ち上げの主要イベントをカウントダウン
ちなみに、ソユーズに日本人が搭乗するのは、日本人で初めて宇宙飛行を行った秋山豊寛氏に続き二人目です。
2009-11-27
■ STS-129 Atlantis 帰還
本日、12日間のミッションを終え、STS-129アトランティスが帰還します。今回はミッションが比較的短く、着陸までに若干猶予があるため、本日と明日はケネディ宇宙センターへの着陸のみが試みられます*1。日曜日以降はエドワーズ空軍基地も着陸候補に入る予定です。
ref.Shuttle heat shield cleared for Friday landing(Spaceflight Now)
ref.STS-129 Atlantis Mission Timeline : Landing
現在、アトランティスの排水システムに不具合が出ており、「尿が完全に排出できない」というちょっと嫌なトラブルを抱えていますが、今日着陸できれば問題なさそうです。エンジニアは不具合個所をバイパスすることを検討しているとのこと。
予報ではフロリダの天候は良好、今日中に降りてこられるかも知れませんね。
本日の着陸予定は以下の通りです(日本時間)。
【1st attempt to KSC on rev171】
22:17 GO/NO GO 判断
22:37 軌道離脱噴射開始
23:44 ケネディ宇宙センター着陸
【2nd attempt to KSC on rev172】
23:53 GO/NO GO 判断
00:13 軌道離脱噴射開始
01:19 ケネディ宇宙センター着陸
(追記)
リアルタイム更新は例のごとくTwitterでやっています。
ref.KASHIWAI, Isana (geckoseyes) on Twitter
*1 シャトルを輸送するためによけいな時間とコストがかかるため、ケネディ宇宙センター以外への着陸は極力避けるのが通例です。
■ STS-129 Atlantis 無事着陸
STS-129アトランティスは当初の予定通り、日本時間23時44分にケネディ宇宙センターに着陸しました。おめでとうございます!
2009-11-20
■ 小惑星探査機「はやぶさ」の帰還運用の再開について(JAXA)
2010年の地球帰還を目指して飛行を続けている小惑星「はやぶさ」ですが、11月4日以来、稼働中のエンジン2台のうちの1台の電圧が上昇し停止するというトラブルに見舞われていました。
ref.JAXA|小惑星探査機「はやぶさ」のイオンエンジン異常について
これで4台あるうち3台が不具合を起こしていることになり、稼働できるエンジンは残り1台。このままでは地球に帰るために必要な加速が得られません。不死鳥「はやぶさ」もこれまでか、と思われましたが、どうやら運用チームはトラブルシュートに成功した模様。「はやぶさ」再び復活です。もう何度目でしょうか?すごい探査機/運用チームです。
現状、「はやぶさ」は機体の姿勢を変えるためのスラスターが全滅、同様の機能を持つリアクションホイールも3台のうち2台が故障しているという状態。太陽電池が受ける太陽の光のごくわずかな圧力とエンジンの燃料を生のまま噴き出すことで姿勢制御をするというとても変則的な運用を行いながら飛行しています。今回これに加えて、メインエンジンそのものも通常とは違う方法で運用をすることになりました。
さて、今回起きたトラブルとその解決方法を理解するためには、イオンエンジンがどういうものなのかを知っている必要があります。ちょっと長くなりますが、せっかくなので少し詳しく書いておきましょう。
イオンエンジンというのは、文字通りイオン、つまり「電荷をもった原子」を電気的に加速して推進力を得るエンジンです。プラスの電荷をもったイオンの前にマイナスの電極を置いてあげると、イオンが電極に向かって加速を始めます。イオンエンジンはこれを利用してイオンを噴射して推進力に変える、という仕組みのエンジンです。
ただしこのイオンエンジン、あまり力はありません。「はやぶさ」のイオンエンジンの推進力は通常時で8.5mN(ミリニュートン)、おおざっぱに言うと、手のひらに1円玉を乗せたぐらいの力です。そんなもので探査機が動かせるのかって?大丈夫、動かせます。力が弱い代わりに長ぁ〜く動かしてあげればいいんです。空気や重力が飛行を妨げない宇宙空間なら、長い時間加えてあげれば、弱い力でも十分に加速を得ることができます(逆にいえば、重力や空気抵抗にあらがうだけの力が出せないのでイオンエンジンでロケットを地上から飛び立たせることはできません)。
実はイオンエンジンは力が出せない代わりに燃料の効率がとてもいいんです。力がなくて加速に時間がかかる代わりに、ほんのちょっぴりの燃料で済む、これがイオンエンジンの大きな特徴。燃料をたくさん積めないかわりに、加速に多少時間がかかってもいい惑星探査機にぴったりのエンジンです。
はやぶさのエンジンの話に戻しましょう。はやぶさのイオンエンジンの燃料はキセノンです。このキセノンのガスをマイクロ波を使ってイオン化、つまりプラスの電荷を与えて電気的に加速してあげるわけです、がここに落とし穴が…。プラスの電気をもったものをどんどん噴き出していると、機体はどんどんマイナスに帯電していきます。これが電気機器に悪影響を与えるのはご存じのとおり。また、噴き出した原子が磁石の同じ極同士が反発するみたいにお互いに反発しあって広がってしまい効率が落ちてしまいます。さらに、一番問題なのは、せっかく加速させたイオンをマイナスに帯電した機体が引き付けてしまうこと。これだとちっとも推力が出ません。
そこで登場するのが「中和器」という機械。これはプラスの電荷をもったキセノン原子に今度はマイナスの電荷を与えて電気的に中性にしてあげる機械です。これで、冬場のセーターみたいにパチパチいったり、噴き出したガスがもわーんと広がったり、せっかく噴き出したガスを引き寄せちゃったりせずに済みます。これで万事解決。つまり、イオンエンジンというのはイオンを噴き出す「イオン源」と「中和器」のセットでできているということです。どちらが欠けてもダメ、2つでワンセットです。
さて、やっと今回のトラブルとその解決方法を説明できるところまで来ました、あともう少し。
「はやぶさ」はA/B/C/Dの4台のイオンエンジンを持っています。もちろんそれぞれに「イオン源」と「中和器」がついています。この4台うちAエンジンは打ち上げ直後にいまいち調子が悪いので止められていました。はやぶさは残りの3台で小惑星イトカワの探査を行いました。さて帰り道、2007年4月の段階でBエンジンが止まってしまいます。残りはCとD。現時点では2台使わないと地球へ戻ってくるだけの加速が得られません。しかも、CとDのエンジンも長く使っていたせいでだんだん性能が落ちていました。みんなが壊れるなよ〜と思っていた矢先、11月4日に今度はDエンジンが止まってしまいました。残りはCエンジン一つ。これでは地球に帰ってこられません。
そこで、はやぶさチームが考え出したのは、Bエンジンの「イオン源」とAエンジンの「中和器」を使って1台分にするという方法。と書くと簡単そうに聞こえますが、普通ならできません。さっきも書いたとおりイオンエンジンはイオン源と中和器がワンセットですから、どちらか片方だけ動かすという状況はほとんど考えられないからです。これ実は、設計段階でもしかしたら何らかのトラブルでこういう変則的な使い方をすることがあるかもしれないと、あらかじめそういう回路を作っておいたのだそうです(追記:元の回路にダイオードを1つだけ追加することで実現されているようです。コメント欄参照)。すげー!
ただし、AとBの2台を同時に動かすと、必要な電力もその分2倍になります。また、使われないBエンジンの「中和器」とAエンジンの「イオン源」にも電気が流れるため生のキセノンガスが漏れることになります。でも、現在はやぶさは太陽電池から十分なエネルギーを得られる位置にあり、またキセノン燃料もまだ十分に残っています。運がいいなあ。
このままA+Bエンジンがこのまま3月まで動作すれば*1、来年2010年の6月頃、はやぶさは地球に帰ってきます。がんばれー!
*1 もし、これらのエンジンがとまった場合には、そのタイミングによっては2013年に帰還を延ばすことになるかもしれないとのこと、
> 党利すがり [今'HayabusaLive'の「本日のはやぶさ君」で、はやぶさと地球との距離がでていますが、これを利用して、はやぶ..]
> isana [おお、それは面白そう。ただ、見せ方を工夫しないと、はやぶさの軌道情報ページと同じものになっちゃいますね。逆に、リアル..]