ルナ・リコネッサンス・オービター(LRO)に積まれたカメラは最大解像度が50cmだけれど、この解像度で撮影されるのはアポロ計画やルナサーベイヤーなどの無人探査機の着陸地点だけで、ほかは解像度1mでの撮影になる。つまり、サイエンス目的には解像度は1mで十分で、50cmの解像度はアポロ計画40周年を記念した広報目的だ、ということらしい。
違うでしょう。
ルナ・リコネッサンス・オービターが、アポロや他の無人探査機の着陸地点を超高解像度で撮影するのは、月面がこの40年でどのように変化したかを調べるため。当然ながら、これまで解像度1m以下の高精度で地形などが調査されたことがあるのはこれらの場所だけ。
ref.What are the Narrow Angle Cameras (NACs) on LRO?※LROの狭視野カメラの解説
たとえば、大気のない月面や小惑星の表面でも太陽風やミクロンサイズのチリなどの影響でゆっくりと風化が進むことが知られている。同じ地点の高解像度の画像がもう一度得られればこうした現象のプロセスやメカニズムが分かるかもしれない。あるいは、数十センチから数メートルの微小クレーターの分布を調べれば、微小隕石の衝突頻度を計測できるかもしれない。
こうしたピンポイントの調査をするのなら解像度は高ければ高いほどいい。逆に将来的な月面開発のための候補地を探すといった広い範囲の撮影が必要なサーベイをするならば、あまり解像度が高いとデータが大きくなって扱いにくくなる。サイエンスの目的が違えば、撮影すべき解像度や画像の種類が変わるのは当然のこと。
そもそも、月面に残されたアポロ着陸船や無人探査機を撮影したいだけなら1mの解像度があれば十分、わざわざ広報やアポロ捏造説に反論するためだけに最大解像度を50cmに上げる必要なんかないよ。
米国東部標準時18日17時12分(日本時間19日午前6時12分)、ケープ・カナベラル*1より月探査機LRO/LCROSSが打ち上げられます。
LMOはLunar Reconnaissance Orbiter 、直訳すると「月偵察衛星」という感じでしょうか。超高解像度のカメラを使って月をくまなく調査しようというプロジェクトです。搭載しているカメラの解像度はなんと50cm、確かに偵察衛星の名前にふさわしい性能です。また、月面に存在するかもとされている氷を探す装置も搭載されています*2。
この搭載機器からも分かるように、これは科学的調査というだけでなく将来の有人探査や月面基地建設のためのデータ収集を視野に入れたものでしょうね。ブッシュ大統領がぶち上げた「もう一度月へ」プロジェクトがいよいよ実行段階に入った、とも言えるかもしれません。
ref. Lunar Reconnaissance Orbiter (LRO)(NASA)
さて、このLMOと同時に打ち上げられるのが、LCROSS:Lunar Crater Observation and Sensing Satellite(ついラクロスと読んでしまいそうですがエルクロスが正しいようです)。LMOと一緒に*3 LROと切り離された後、ロケットの最終段とともに月まで向かい、月軌道到達後に切り離されます。LCROSSのミッションは月面に落ちること(ロケットの最終段も月面に落とされます)。衝突時の光や、飛び散ったダストなどを観測することで月内部の組成を調べるのが目的です。
この探査対象に衛星をぶつけて調べるという方法は結構メジャーな探査方法で、NASAのルナ・プロスペクター、ESAのSMART-1、最近では日本の「かぐや」がミッションを終えるに当り月面へと落とされました。このLCROSSは重量が2.3t、衝突時の速度が秒速2.5kmで、これまでの衝突実験よりも遥かに大きな衝撃が加わります。衝突後には直径20mものクレーターができるとか。
ref. LCROSS (NASA)
余談ですが、このLCROSSにはテーマ曲があります。タイトルは"Water on the Moon"、なんと作詞作曲はプロジェクトマネージャー代理のJohn Marmie氏。演奏しているのもご本人とのこと。すげー!LACROSSのミッションページからMP3の音声ファイルとPVのムービーファイルがリンクされています。かっこいい!
ref. LCROSS - Mission
LRO/LCROSSは無事月へと向かう軌道に乗ったとのこと。おめでとうございます。LROの月軌道投入はアメリカ東部夏時間6月23日午前5時43分(日本時間同日18時43分)、LCROSSの月面突入は今年の10月9日の予定。
燃料充填中に気化した水素が漏れているのが発見され、打ち上げが延期されていたSTS-127 エンデバーですが、現地時間17日水曜日早朝5時40分(日本時間同日夕方18時40分)の打ち上げが決定しました。また、これにともない17日に予定されていたルナ・リコネッサンス・オービター(LRO/LCROSS)の打ち上げは18日か19日に延期されることになります。
ref. NASA Sets New Launch Dates for Space Shuttle, LRO and LCROSS (NASA)
今回の延期の原因となった水素漏れはシャトル本体ではなく地上施設、外部燃料タンクから揮発したガスを抜く為のパイプラインの接合部からのものです。これは前々回のSTS-119の打ち上げ時に不具合を起こしたのと同じ箇所。このときは今回と同じく打ち上げを延期して該当部分のシールの交換作業を行いました。どうやらこの不具合は、外部燃料タンクに極低温の液体水素が満載された状態でしか起きず、その後の調査でも通常のテスト環境では再現できなかったとのこと。要はなぜ起きるのかいまいちよく分かっていないようです。
今回も前回と同じくシールを交換することで対処するとのこと。まあ、漏れているといっても、通常でもある程度リークするものがわずかに規定値を超えたという感じのようなので、さほど心配するようなことじゃないのかもしれませんが...
LROとのスケジュールの兼ね合いについては、現地時間火曜日の夜までに何らかのトラブルでSTS-127の打ち上げが再度延期になれば18日の打ち上げ、STS-127の打ち上げが予定通り行われれば19日まで延びることになります。STS-127が17日をLROに譲ってもらった代わりに、この日限りのワンチャンス。残りのウィンドウをLROに譲ったという形ですね。
ちなみに、もしSTS-127が再び延期になった場合、次のチャンスは7月11日以降になります。これは、ちょうどこの時期、国際宇宙ステーションに太陽が当たっている時間が長く、シャトルと国際宇宙ステーションがドッキングした時の温度環境が厳しいためです。
今のところ、17日のKSCの天気は80%の確率でGOです。今度はうまくいくと良いですねえ。
(追記) カウントダウンページと関連URLをアップしました。
ref. STS-127 Endeavour Mission Timeline : Launch
ref. STS-127 Endeavour 打ち上げ関連URL
本日、アメリカ東部標準時6月17日午前5時50分(日本時間同日18時50分)に予定されていたSTS-127エンデバーの打ち上げは、前回の中止と同じ箇所に気化した水素ガスの漏洩が見つかったためにふたたび中止されました。ありゃー。
ref. Hydrogen leak scrubs shuttle Endeavour launch again(SpaceFlightNow)
事前の決定では、次の打ち上げのチャンスは7月11日。本来ならば、現在国際宇宙ステーションに滞在している若田宇宙飛行士がこのSTS-127で帰ってくるはずでしたが、さらに一ヶ月滞在することになりそうです。
ちょっと心配なのは、7月11日の打ち上げだと次のSTS-128の打ち上げ予定である8月7日まで1ヶ月を切ってしまうことです。NASAは2010年以内には国際宇宙ステーションを完成させてシャトルを退役させるという方針を打ち出していますが、今回の延期はその全体のスケジュールにも影響を与える可能性があります。
本日、米国東部夏時間6月13日午前7時17分(日本時間同午後20時17分)に予定されていた STS-127エンデバーの打ち上げは、燃料充填作業中に気化した水素ガスがわずかに漏れているのが発見されたため中止されました。
これにより、打ち上げは最短で4日間延期されることになります。ただ、同日、17日水曜日には月探査衛星ルナ・リコネッサンス・オービター(LRO)の打ち上げが予定されているため、準備期間を入れてさらに20日まで打ち上げが伸びる可能性もあるとのこと。
ref. Space shuttle Endeavour launch postponed by leak(Spaceflight Now)
今回、燃料のリークが見つかったのは、前々回のSTS-119の打ち上げと全く同じ場所。燃料タンク内の気化したガスを抜くパイプラインでした。この時は同じく4日間打ち上げが延期され、問題のあった部分の部品を交換することで打ち上げが行われましたが、根本的な原因はよく分かっていないようです。2度同じ位置からリークがあったというのは、構造的な問題がある可能性もなきにしもあらず。偶然だと良いんですが...
LROとの打ち上げ日のバッティングについては、打ち上げチーム同士で交渉が行われるとのことですが、LROは打ち上げウィンドウが2週間おきに4日ずつしかないためずらすのはかなり難しそうです。とはいえSTS-127の方もISSとの軌道の関係から6月中の打ち上げは20日がラストチャンス。これを外すと7月11日まで打ち上げができません。ただでさえ来年の退役まで時間が限られていますから、極力延期は避けたいところ、なかなか悩ましい判断になりそうです。
オバマ大統領の就任以来長らく空席だったNASAの長官に元宇宙飛行士で黒人のチャールズ・ボールデン氏が選ばれた、とのこと。黒人としては初めて、元宇宙飛行士としては二人目の選出です。
宇宙飛行士としては、1987年のSTS-61-Cで初飛行。1990年にハッブル宇宙望遠鏡を軌道上に設置したSTS-31でパイロットを、1992年のSTS-45、1994年のSTS-60では機長を勤めています。地上勤務でもNASAの様々な部署でディレクターを務め、一時はNASAの本部で長官代理をしていました。出自は元海兵隊、米軍内でも要職を歴任し、在日米軍司令部で事務局長をしていたこともあります。退役後は宇宙関連のコンサルタント。経歴だけ見てもNASAの長官に選ばれるべくして選ばれた、という感じですね。
NASAの長官は大統領によって任命され、ホワイトハウスがNASAに何を求めているかを体現する人物が選ばれることが多いようです。クリントン大統領にNASAの財政再建を託されたショーン・オキーフ氏は米行政管理予算局の副局長でしたし、ブッシュ大統領の「再び月へ」というプランの実現を託されたのは技術畑出身のマイケル・グリフィン氏でした。
ボールデン氏はオバマ大統領に何を託されているんでしょうか? その意味では彼が黒人であることより、元宇宙飛行士であるということのほうが重要なのかもしれません。
ケネディ宇宙センターの天候不純により既に2日にわたって着陸が延期されているSTS-127ですが(クルーにとっては自由時間が増えているので嬉しいかも)。ケネディ宇宙センターの天候は昨日より好転して入るものの、まだ付近に低い雲が発生しており、突発的な雷雨の可能性があるとのこと。
(19:00 追記)
本日のKSCへの着陸は悪天候のためNO GOとなりました。 *1
(21:30 追記)
本日の第1回目のKSCへの着陸は悪天候のためNO GOとなりました。
(23:05 追記)
本日の第2回目のKSCへの着陸は悪天候のためNO GOとなりました。
エドワーズ空軍基地への着陸が試みられます。
(23:10 追記)
エドワーズ空軍基地への着陸にGOがでました。
着陸予定は以下の通りです(日本時間)。
【1st attempt to EDW】
23:04 GO/NO GO 判断
23:24 軌道離脱噴射開始
00:39 EDW着陸
(追記)
今回もリアルタイム更新はTwitterでやってます。
ref.isana (lizard_isana) on Twitter
(0:45 追記)
STS-125 Atlantisは日本時間0:39、エドワーズ空軍基地に無事着陸しました。おかえりなさーい!
*1 中止になったのは第1回目のKSCのみです。失礼しました。
昨日、天候悪化により着陸延期されていたSTS-125 アトランティスの帰還ですが、どうやら今日もケネディ宇宙センターの天候は、昨日ほどではありませんが、あまり好転はしていないようです。今日は着陸予定地にエドワーズ空軍基地が入っています。明日以降のケネディ宇宙センターの天候いかんでは、今日エドワーズに降ろすという判断が下されるかもしれません。
(追記 21:50)
ケネディ宇宙センターの天候不良により、本日の着陸は延期されました。どうやら、明日天気が回復する可能性があるため、エドワーズ空軍基地への着陸も見送られたようです。
また、例のごとくGoogleSatTrackのトラブルシュートをしていたら、ちっともミッションを追いかけられませんでした...orz
本日予定されていた、STS-125の帰還は、着陸予定地であるケネディ宇宙センターの天候が悪いため明日に延期されました。明日の着陸機会はケネディ宇宙センターが2回、エドワーズ空軍基地が2回の合計4回となっています。明日のフロリダの天候は今日よりも行く文化回復するようですが、まだにわか雨の可能性もあるとのこと。ケネディ宇宙センターの天候が明日も好転しない場合は、エドワーズ空軍基地が使われるか、あるいはさらにもう1日ミッションを延長しアメリカ東部標準時日曜日朝(日本時間 日曜日深夜)まで着陸が延期される可能性もあるとのこと。今のところNASAから方針の発表はされていません。
エドワーズ空軍基地に着陸した場合アトランティスを空輸する必要があり、これには時間もコストも掛かります。NASAとしては可能な限りケネディ宇宙センターに降ろしたいと考えているはず。ただ逆にアトランティスが軌道上にとどまれる時間には限りがあり、クルーの安全を考えるとあまり贅沢は言っていられないのも事実。いつものことながら、なかなか悩ましい判断です。
明日の着陸機会は以下の通り(日本時間)。
【1st attempt to KSC】
21:02 軌道離脱噴射開始
22:16 KSC着陸
【1st attempt to EDW】
22:29 軌道離脱噴射開始
23:46 EDW着陸
【2nd attempt to KSC】
22:46 軌道離脱噴射開始
23:54 KSC着陸
【2nd attempt to EDW】
00:12 軌道離脱噴射開始
01:24 EDW着陸
日本時間の12日早朝(11日深夜)、Space Shuttle Atlantisの打ち上げが行われます。今回はハッブル宇宙望遠鏡の修理ミッション。打ち上げ時間は、現地アメリカ東部標準時 5月11日午後2時01分56秒。日本時間5月12日午前3時01分56秒の予定です。
今回のミッションはハッブル宇宙望遠鏡の修理。ハッブルはこれまで4回のサービスミッションを受けていますが、これが最後になるとのこと(ま、前回2002年の時もこれが最後っていってたんですけどね)。今回は、故障しているメインカメラ、分光器、バッテリーの交換などが行われる予定です。
例のごとく、関連URLページもアップデートしてあります。
ref.STS-125 Atlantis 打ち上げ関連URL
今回は、ISSへのミッションではないのでJAXAからの情報がほとんどありませんね。まあ、仕方ないか。
(追記)
今回、リアルタイム更新はTwitterでやってます。
ref.isana (lizard_isana) on Twitter
STS-125 Atlantis の打ち上げは予定通り行われ、無事所定の軌道に乗りました。おめでとうございます!
カウントダウン中に、外部燃料タンクからオービターに液体水素を供給するラインに氷が付着しているのが発見され、打ち上げへの影響が懸念されていましたが、調査により問題なしと判断され、予定通り打ち上げが行われました。
ハッブル宇宙望遠鏡とのランデブーはちょうど2日後、日本時間14日午前2頃の予定です。
ブタインフルエンザ/新型インフルエンザについて、意外とまとまっているページがなかったのでThe Hitch Hiker's Guide to Science内にまとめページを作りました。現状では最も基本的と思われる情報源に限って掲載してあります。
また、厚生労働省の発行した文書のうち現時点で最も重要と思われる2文書「ブタインフルエンザに関するQ&A」および「個人および一般家庭・コミュニティ・市町村における感染対策に関するガイドライン」をHTML化しました*1。
情報が錯綜していますが、基本的な知識と対策を押さえた上で、「自分が今置かれている状況に対して有意な情報は何か」を見極めて、冷静に行動することをおすすめします。
*1 この手の文書はいつでも、なるべく多くの手段で閲覧できる状態になっているのが望ましいと思います。PDFはそのような用途には適していません。
ISSに設置されているNode3に"Tranquility"という名前が付けられた、というお話。

Node3は2010年にISSに接続される予定のモジュール。リサイクル型の排水処理装置や空気活性化装置など最新型の生命維持システムを備え、またドッキングハッチやキューポラと呼ばれる観測用窓も設置されます。この名前は公募で選ばれたもので、人類初の月面着陸が行われた「静かの海(Sea of Tranquility)」にちなんだものです。
さて、この名前が初めて発表されたのは、NASAのカンファレンスではなく、アメリカの人気コメディ番組 "The Colbert Report"の番組内のことでした。なぜこんなことになったかというと...
その騒動は、"The Colbert Report"のホスト、スティーブン・コルベアのこんなジョークから始まりました。「"Serenity"なんてつまらない名前止めて、僕の名前を付ければいいのに」。投票はNASAは事前に選んだ4つの案、"Earthrise"、"Legacy"、"Serenity"、"Venture"から選ぶというものでしたが、それ以外にも自分の好きな名前を回答できる欄がありました。そう、この自由回答が「Colbert」の名前であふれたんです。
結果は、23万票を集めてNASAが選んだ4案も軽く押さえ、ぶっちぎりのトップ。さて、国際宇宙ステーションのモジュールにコメディアンの名前がつくのか?それともNASAは無視を決め込むのか。ネット中がワクテカしながら見守る中、NASAは突然こんな発表をしました。
「Node3の新しい名前はColbert Reportの番組内で発表します」えぇええええ?!
じつは、このコルベア氏はこの手の命名コンテスト荒らしの常連。サンフランシスコ動物園の鷹、ホッケーチームのマスコット、アイスクリームのフレーバー、新種の蜘蛛などに彼や彼の番組にちなんだ名前が付けられているそうな。他にもヴァージンアメリカが所有する機体にはAir Colbertという名前のついたエアバス機があり、ハンガリーのある橋にも危うくColbertという名前が付けられそうになりました。この時は別の名前がつけられましたが、ハンガリーの大使がThe Colbert Reportの番組中で出演して釈明をしたとか。NASAもその轍を踏むのか?
当日の番組、コルベア氏はうきうきです。
「国民の皆さん、僕は今凄くどきどきしてます。まるでお菓子屋さんにつれてこられた子供みたいに。だって今日、僕の名前が宇宙ステーションのモジュールに付くんですからね!さあ、だんだん宇宙気分が盛り上がってきましたよ。僕は、ここに来る前に咳止めシロップを飲んできたので、まるでふわふわ浮かんでるみたいな気分です」
そこへ登場した宇宙飛行士のスニータ・ウィリアムズが口にした名前は"Tranquility"。選ばれたのは、最も票を集めた"Colbert"ではなく、NASAが挙げた候補で一番票を集めた"Serenity"でもありませんでした。まあ、月面着陸40周年にふさわしい良い名前といえば良い名前ですが...
当然会場はブーイング。コルベア氏はがっかり。でも彼女の話には続きが...
「...ちょっと待って、ちょっと待って、でもあなたの名前は宇宙にいくことになるのよ、ノード3のとても重要な装置と一緒に」
「え?僕の名前が宇宙に?まじで?」
「そう、COLBERT - Combined Operational Load Bearing External Resistance Treadmill」

これは、要するにランニングマシーン*1。宇宙飛行士が無重力環境での体力低下や骨のカルシウム分の流出を防ぐために行うトレーニングに使われるものです。直訳するなら「複合負荷耐久外部抵抗運動器具」という感じでしょうか。それっぽい単語が並んでいるだけで、ほとんど意味はありません。おそらくなんでも略称にするNASAのセルフパロディですね。
彼女からこのことを聞かされたコルベア氏の言。
「いや、ノード3よりランニングマシーンの方がずっといいよ。だって、ノード3はランニングマシーンの入れ物じゃないか。"僕、ママにナイキのシューズの箱をもらったんだ”なんて誰もいわないだろ?みんながほしがるのは中身なんだよ!」
NASAの宇宙開発部門の長、ガーステンマイスナー氏はこの命名に関して次のようなコメントをしています。
「私達は通常、アメリカの宇宙ステーションの機材に存命中の人物の名前をつけることはありませんし、これには例外はありません。しかし、NASAは新しい宇宙ステーションのランニングマシーンを"Combined Operational Load Bearing External Resistance Treadmill"と名づけました― つまり "COLBERT"です」
どうやら、あくまでトレーニング機器の頭文字で人名じゃないよ、ということのようです。彼はCOLBERTが搭載されたシャトルの打ち上げに招待され、もちろんこのランニングマシーンを試す機会を与えられるとのこと。NASA GJ!!!
*1 国際宇宙ステーションに滞在中にこれと同じようなランニングマシーンでボストンマラソンに参加したスニータ・ウィリアムズが名前を発表してるあたりが粋ですねえ
> nq [着陸の遅れが、STS-127の打ち上げに影響がないかが心配です。]
> isana [おそらく数日の遅れは織り込み済みだとは思いますが、エドワーズに降りてしまうと、その次の打ち上げに響く可能性はあるかも..]