Garbage Collection


2004-03-03

§ Science@Nasa記事翻訳

火星にかつて液体の水があった証拠が発見されたというニュースについて、Science@NASA に簡単にまとめた文書があったので、ざっと訳してみました。訳文の乱れはご了承ください。

Meridiani Planum: "Drenched"

http://lts.coco.co.jp/isana/archives/mars/mars_water040302.html

※例のごとく、ページ最下端のtoggle Englishで原文参照可能です。


§ [clip] Daily Clipping

Mars Rover Scientists Wring Water Story from Rocks (NASA)

火星にかつて水が存在した証拠が発見されました。素晴らしいニュースです。

地球外で液体の水の存在が実証されたのは、これが初めてです。


マーズローバーによって観測された岩石から硫黄、ジェロサイトと呼ばれる硫酸鉄和輪物、硫酸塩の存在が確認されました。地球では、これらの物質は水の中で形成されたか、長期間水にさらされていたことを示します。この岩石は、酸性の湖か、酸性の温泉の中にあったことを示唆するものです。


これまでも、かつて火星には大量に水が存在した可能性が高いと言われていました。30億?40億年前火星がずっと若く活発だった頃、大気圧は火山性の二酸化炭素によって今よりずっと高かったはずです。さらに、その二酸化炭素による温室効果のために、平均気温もいまより高かったでしょう。このような環境下で液体の水が存在し、一部では河が流れていた可能性があると考えられていました(海があったとする説さえあります)。これは、このときに出来た水による浸食地形の跡とされる地形がが火星表面に数多く残っているためでした。ただ、地形の観測だけでは、本当にそれが水の浸食によるものかどうかははっきりしていなかったんです。それが、今回の発見によって、かつて液体の水が存在したとする確証が得られたということです。


現在の火星について水の存在が確認されているのは、両極と大気中の僅かな水蒸気だけです。両極は大半が固体の二酸化炭素、つまりドライアイスからなっていますが、その中心部分に夏にも消えない領域があり、これが氷からなっていると考えられています。また、火星を周回しているマーズオデッセイは、ガンマ線スペクトロメーターという装置を用いて、火星の表面および地球の浅い不部分の水素濃度を観測し、南緯60度以南では永久凍土層があり大量の水が氷という形で存在する可能性が高いことを示しました。


現在の火星は気圧が低く(地球の1000分の6です)液体の水は存在が難しいとされています。火星の平均気温は-55度で水の凍結点より低いですが、最高気温は27度になることもあり、必ずしも何もかもが凍りついているという感じではありません。ごく短期間ならば地表に液体の水が存在する可能性は十分にありますし、地下水という形で保持されている可能性もあるでしょう。


一部ですが、最近水が流れた跡とされる地形も見つかっています。

MOC Images Suggest Recent Sources of Liquid Water on Mars

これは、火星周回軌道上の衛星から撮影した写真に写っていた「ごく最近まで液体の水が地表に存在していたことを示す証拠」とされる画像です。たしかに、水によって作られたとしか思えない地形ですし、浸食作用のことを考えれば大昔の水の痕跡というわけでもなさそうです。ただ、これには異論もあって、地下で凍った二酸化炭素が春に暖められて気体になる過程で、地表の土と混ざり「あたかも液体のように」流れ落ちたものという説もあります。


平たく言ってしまえば、「かつて液体の水が存在したことはまず間違いなさそう、今も水は何らかの形で存在している可能性が高い、でも液体の水の存在についてはまだよくわからない」という感じです。


こうなると次に気になるのは、その水がいつ頃存在していたのか?そしてもちろん、火星人、じゃない火星の生命の痕跡ですね。わくわくわくわく。