Garbage Collection


2004-03-17

§ [clip] Daily Clipping

Six-terabyte sky catalog released to public (Spaceflight Now)

スローンデジタルスカイサーベイの成果が発表(まだ、一部だと思う)。データファイルは6テラバイトだそうな。


スローンデジタルスカイサーベイというのは、全天の1/4の範囲について、5つの波長を使って、1億個以上の天体の位置と明るさ、100万個の銀河までの距離を計測し、極めて子細な深宇宙の3次元地図を作るという計画です。専用の天文台を持ち、数カ国の研究者が共同で行っています。簡単なようですが、大げさにいえば、顕微鏡で地球の表面を全部写真に撮る、という位のとんでもない規模で行われているんです。


何がすごいかっていうと、これで「宇宙の一般的な性質」というのが分かる。何が特殊で、何が一般的なのか。宇宙というのはどんな形をしていて、何がどんな風に分布しているのか、ということが分かるわけです。これまでの天体観測は、今見ている現象が宇宙全体で特殊なのか一般的なのかが分からなかったわけです。近くなら沢山観測結果がありますからそれなりに分かるんですが、クエーサーなんていうのがいるような、見えるか見えないかの限界みたいな領域では、いまいちよく分からなかった。それを一気に地図にすることで明らかにしてしまおうというわけです。この地図が出来ることで、宇宙の大規模な構造が明らかになれば、宇宙がどうやって成長してきたかということが分かるかもしれません。



Distant Sedna Raises Possibility of Another Earth-Sized Planet in Our Solar System

タイトルは「セドナは地球サイズの他の天体の存在を示唆するかもしれない」。おぉ!と思ったけれど、そういう説もあるという程度みたいですね。カイパーベルト(冥王星付近の小惑星帯)とオールトの雲(太陽系最外辺部の小惑星帯)の間の空間で、長楕円軌道を描く天体、というとても特殊なセドナの生い立ちについて学者達が喧々諤々やっているようです。太陽系の外の天体の重力に引かれた説、太陽系内の未知の天体の影響説など、まだまだ盛り上がりそうです。楽しみだなあ。