Garbage Collection


2004-06-01

§ [clip] Daily Clipping

絶滅危惧種の細胞・遺伝子を保存、タイムカプセルが完成 (asahi.com)

レッドデータブックに記載された200種以上の鳥類、ほ乳類、魚類などの細胞や遺伝子を冷凍保存する施設が完成、一般公開された、というお話。

でも、もし仮に技術が進んでこれらの遺伝子から絶滅種が再生できたとして、本当に彼らを自然に帰すことが出来るんだろうか?僕は少し悲観的だ。たとえば、絶滅危機種がごく普通に繁殖できる環境全体を再生することは限りなく不可能に近いんじゃないだろうか。なにしろ、今の環境を丸ごと保存しても意味がない。今、その種が危機に瀕しているということは、もうすでにその種が生きていくのが難しい環境になっているということだ。たとえば今から50年前、100年前の環境を丸ごと再生するなんてことが出来るようになるだろうか?やっぱりちょっと、無理がある。

あるいは、首尾よく再生に成功し、彼らが繁殖できるだけの力を持ち得たとしても、その頃には彼らはすでに「外来種」になってしまっているはずだ。かつてその種が抜けた穴にはすでに他の種がそのニッチを埋めているはず。そこに再生された種を投げ込んだりすれば、再び生態系のバランスが崩れて複数の種が危機にさらされることになる。

結局、再生された彼らを待っているのは、動物園なのかもしれない。それでも、絶滅してしまうよりはいいのかな?うーん。

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たとえば、太陽系に最も近い恒星から、光が地球に届くまでにかかる時間とほぼ同じ。