Garbage Collection


2006-12-05

§ **[sts116] STS-116 Discovery Mission Timeline : Launch Phase

打ち上げまで、あと約3日。カウントダウンが始まりました。~

ディスカバリーの打ち上げ準備は順調に進んでいるみたいですね。懸念されていたISSの軌道修正は無事終了、所定の軌道に乗ったとのこと。また太陽電池パネルを駆動させる回路のブレーカーも復旧したようです。打ち上げ当日の天気予報も、現在のところ良好です。~

ref.Second try at space station reboost goes better(SpaceflightNow)

§ **[clip] 「はやぶさ」の近況と「はやぶさ-2」にむけて(JAXA/ISAS)

現在、はやぶさはスピン安定状態で、地球への指向もできており、「中利得アンテナ」で断続的な運用、「低利得アンテナ」で連続的な運用ができているとのこと。イオンエンジンのテストも順調、キセノンガスの残量も充分に残っているそうな。わーい!今後、故障して完全放電してしまったリチウム電池に再充電し、回収されたかもしれないサンプルを再突入カプセルに収める作業を行うとのこと。

また、はやぶさ2の計画が進行しており、NASAが小惑星探査の計画を発表していることもあり、予定通り来年度予算にて計画をスタートすることを目指しているとのこと。ただ、予算が下りるかどうか微妙なところにあり、ぜひ応援して欲しいというメッセージが添えられています。

早速、ネット上ではキャンペーンが始まっています。~

ref.はやぶさ2を実現させよう勝手にキャンペーン(はやぶさまとめ)~

ref.「はやぶさ2」実現に向けて(松浦晋也のL/D)~

個人的にはちょっと迷っているので、とりあえずリンクだけ。

(追記)~

(「はやぶさまとめニュース」さんに紹介していただいたので、もう一度アップします。)~

僕が迷っているのは、ふと「はやぶさ2に予算を!」という要望が、言外に「他のプロジェクトはいいから」と言っているのと同じような気がしてしまったから。かといって「ほかのプロジェクトも全部通してくれ」というのもなんだか無責任な気がする。じゃあ、JAXAの予算が純増すればいいかというと、それは結局問題をもう一つ大きな枠へ押し出すことにしかならない... 僕はこの迷いにどうしても折り合いをつけることができなかった。僕がこのキャンペーンに積極的になれないのはこういう理由。

(さらに追記)~

と、ここまで書いて、やっぱり迷って上の追記を消した(「はやぶさまとめニュース」さんにはご迷惑おかけしました)。それは、やっぱり「はやぶさ2がみたい」と思ったからだ。でも、それとおなじくらいはるか2も見たいし、みどり3も見たい。静かな超音速旅客機も見てみたいし、GXや準天頂衛星だって面白そうだ。そう、僕は今も迷っている。でも、僕が感じたこのかすかな違和感をここで表明しておくのは悪いことじゃないかもしれない。

(さらに追記 2003.12.06)~

なんだか誤解されそうだけれど、このキャンペーンそのものは、とてもすばらしいことだ思う。こういう動きが一般の人たちの中から立ち上がってくることは、日本の宇宙開発に絶対にプラスになる。その意味では、僕は心からこのキャンペーンを支持したい。でも、僕、柏井勇魚個人がこのキャンペーンにコントリビュートできるか?というと、それにはやっぱり躊躇してしまう。これはもう理屈じゃなくて、純粋に感情的なものだ。たぶん、僕には僕のやり方があるんだろう。それはこのキャンペーンとはちょっと違う形をしているような気がする。まあ、僕にできるのはここでこうやって「ロケット大好き!」「宇宙大好き!」とはしゃぎ続けることぐらいだけど...

だから、僕はこのキャンペーンを支持するけれど、たぶん参加はしない。それが一晩悩んで僕が出した答え。矛盾しているだろうか?

§ **[clip] JAXA's 011(JAXA)※PDF

JAXAの広報誌『JAXA's』 011号に、次期小型固体ロケットのプロジェクトマネージャー森田康弘氏のインタビューが掲載されていました。必読です。

森田PMはM-Vの最後の打ち上げの記者会見で、次世代打ち上げ機について「速射性」「運用性」を重視することを表明していたけれど、その一端がうかがえる内容。

―どんな将来像を描いていますか?
森田:たとえばUSBケーブルやLANケーブルをロケットに1本つなぐだけで、いままでやっていたことが全部可能になり、それも1台のノートパソコンですべてできる、というようなイメージです。
極端な話、打ち上げ主任の仕事がここ(相模原キャンパス)からでも済むようにしないといけない。聞くところによるとアトラスロケットなどは、かつての1000人とか2000人の仕事を数百人でやっているらしいです。それを超える革命を起こしたい。

すばらしい!これはぜひ実現して欲しいなあ。

JAXAは逆立ちしたってNASAにはなれないし、たぶんESAにもなれない。だとしたら、こういうやり方を積み重ねて、まったく違う宇宙開発のありかたを模索していく必要がある。もしかしたら、「M-Vの子供たち」は本当に宇宙開発に革命を起こしてしまうかもしれない。これはますます楽しみになってきたよ!