Garbage Collection


2009-02-11

§ [sts119] Shuttle Discovery's launch postponed a few more days(Spaceflight Now)

日本の若田宇宙飛行士が搭乗するスペースシャトルディスカバリー (STS-119)打ち上げは当初2月12日に予定されていましたが、これまで二度にわたり延期が発表され、現時点で最短で2月22日の打ち上げとなっています。延期の主な原因は燃料系統に不具合が見つかったため。該当箇所の調査が行われていますが、場合によってはさらに延期される可能性もありそうです。

問題が発生したのは、メインエンジンに供給される液体水素を加圧し流量を調節するシステムのバルブ。前回のエンデバー(STS-126)の打ち上げ時に3つあるこのバルブのうちの1つが不具合を起こし、規定を超える量の液体水素が流れたとのこと。他の2つのバルブで流量が適正に保たれたためフライトそのものには影響がありませんでしたが、帰還後の調査で問題のバルブにひび割れが生じていることが明らかになりました。

もしこれが一過性のものならば当該のバルブを交換して万事解決、そもそも機体が異なる今回の打ち上げに影響が出るはずがありません。どうやら、その後の調査で他の機体にもやはり同じバルブに微細な亀裂が見つかった、ということのようです。当該のバルブは異常振動による金属疲労によって破損した可能性が高いとのこと。えー、それって構造的な欠陥ってことじゃないですか?

現在、さらに詳細な調査を行い、その結果を踏まえた上で改めて打ち上げの可否を検討するとのこと。オバマ新政権に変わって今後の宇宙開発がどのように進められるのかがまだ不透明ではありますが、今のところ2010年にシャトル退役というスケジュールに変更はありません。残りのフライト数が少ない中、あまり延期を重ねたくないのも事実。なかなか悩ましい判断になりそうです。