Garbage Collection


2005-09-30

§ [clip] Daily Clipping

NASA Solves Cosmic Mystery (NASA)
持続時間の短いガンマ線バーストの正体が分かった!という発表がNASAから10/5に行われるそうな。うわぉ!まじですか!本当なら大ニュース。
参加メンバーの顔ぶれがちょっと面白い。何が発表されるんだろう?わくわく!
Kim Weaver:NASAのサイエンス部門の偉い人
Neil Gehrels:ガンマ線観測衛星Swift の偉い人
Derek Fox:ガンマ線バーストの専門家
Albert Lazzarini:重力波天文学の専門家。重力波干渉計LIGOのデータ解析部門の偉い人
Edward Kolb:最初期宇宙での素粒子物理学の専門家
George Ricker:ガンマ線バースト観測衛星HETEの偉い人
なんでLIGOの人が入ってるんだ?ガンマ線バースト天体からの重力波でも捉えたかな?だとしたら、史上初の重力波観測ということになってもっとすごいニュースなんだけど...ガンマ線バーストの原因は中性子星同士の衝突によってブラックホールができる瞬間かもしれない なんて話もあるから、バーストと同じ時間に干渉計の針が振れたりすればそれだけで世紀の大発見になる。もしかしたら...きゃー!
NASA Memo: Griffin Point Paper on USA Today Article (SpaceRef)
グリフィン長官が、USATodayで「シャトルとISSは間違いだった」と語ったという記事に関するNASAの内部メモ。USATodayはこのメモに関連したインタビューとして先の談話を引き出したみたい。これを読むと、あそこだけ取り出すのはちょっとずるいような気がするなあ。
ためしにグリフィンさんを擁護するように、抜書きしてみようか。
"The space shuttle does some things very well, like heavy lift, but it is a very complex machine and has its limitations."
「スペースシャトルは、重量物打上げみたいな部分ではとても良くやっている、でもすごく複雑だから限界もある」

"The space shuttle simply is not designed to accomplish the long-term goals of the Vision for Space Exploration."
「スペースシャトルは、「宇宙開発ビジョン」の長期的なゴールに合わせて設計されてはいない」

"Despite its limitations, Griffin has said it would be unwise to permanently ground shuttles now because of cost and risk"
「(シャトルには)限界もあるけど、コストとリスクを考えると、フライトを凍結するのは得策じゃない」

"Griffin has said he believes it was a mistake to change the planned orbit of the space station from an inclination of 28.5 to 51.6 degrees because it limits flexibility in performing certain exploration missions."
「グリフィン長官は、ISSの軌道傾斜角を28.5度から51.6度に変更したのはミッションの柔軟性が失われるから間違いだったといった」
後ろ二つは説明がいるかな。
シャトルを凍結するとリスク上がってしまうというのは、上の記事にもあるようにシャトルと新しい宇宙船の間に時間が空いてしまうと、NASAの中から経験者が減ってしまうから。アポロとシャトルの時はこれでずいぶん苦労した。コストが上がってしまうというのは、パートナーに対する債務の支払いと解雇、再雇用にコストがかかると言う意味。
ISSが国際共同プロジェクトになり、ロシアが参加したとき、打上げ機としてソユーズを使うことになった。そうすると、ISSの軌道がロシアのバイコヌールの上を通っていないとシャトルにドッキングできなくなる。ケープカナベラルからだけならさほど赤道との角度を取らなくても上空を通ることができるけれど、ロシアの打上げ機を利用するとなるとそうはいかない。それで、軌道傾斜角(赤道に対する軌道の角度)が28.5度から51.6度に変更された。ロケットの打上げは、地球の自転となるべく平行に上げた方が効率がいいし、赤道に近いところで上げた方が効率がいい(自転の速度がロケットの東西方向の初速になるから)。軌道傾斜角が大きければ大きいほど、効率が悪くて重いものが乗せられない。ミッションの柔軟性が失われるというのはそういうこと。
国際宇宙ステーションのクルー交代/ソユーズ宇宙船交換ミッション(11S) (JAXA)
明日10/01、日本時間12:54に、ロシア、バイコヌールからISSの第12次遠征隊のウイリアム・マッカーサー宇宙飛行士、バレリー・トカレフ宇宙飛行士と短期滞在者グレゴリー・オルセン博士がISSに向かいます。オルセン博士はデニス・チトー、マーク・シャトルワースに続く、3人目のISS短期滞在者。
NASA TVで、打上げ1時間前から中継が行われます。
全然関係ないけど、今回の打ち上げを担当するエネルギア社が発表している発射台のソユーズの写真に複葉機が写ってる(下記ページ右下の写真)。なんていい画なんだ!
http://www.energia.ru/english/energia/iss/iss12/photo_09-29.html
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> dtomono (2005-09-30 15:47)

そうなんですよー。そのうち複葉機のラジコン飛ばしたいんですけど…ってツッコむのはそこかいっ。

> isana (2005-09-30 16:56)

そう!飛行機と言ったら複葉、羽布張り、レシプロですよ!