Garbage Collection


2005-03-08

§ [clip] Daily Clipping

運輸多目的衛星新1号(MTSAT?1R)の静止化完了及び愛称について(国土交通省航空局・気象庁)

http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/press/0503/08a/nickname.pdf

先日H2A-F7で打ち上げられたMTSAT-1Rですが、無事静止軌道に乗ったようです。一時期はもめていたようですが、愛称は「ひまわり6号」とすることに決まったそうな。回ってないけど...


気象衛星としての運用開始は早ければ5月、遅くとも夏ごろまでにはという感じでしょうか。航空管制衛星としては、来年頭に運用開始の予定です。


関係者の皆さん、おめでとうございます。


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打ち上げ成功で、政府内に「失敗原因を究明するわけでもないのに、数千万円をかけてまで探す必要があるのか」という雰囲気が強まったことも、捜索断念の流れを後押しした。

ある!おおあり!多少予算かけてでも回収するべきだと思います。


ロケットっていうのは、基本的に打ち上げたら終わり。本番でなにがおこってるかを知る方法がほとんど無い。失敗したときに部品を回収するのは当然だけど、成功したときのデータが無ければ、改良するにも効率が悪いし、万が一失敗したときの原因究明が難しくなる。まして、今回は改良後最初の打ち上げだよ。改良にちゃんと効果があったかどうかを検証するためにはSRBを拾ってくるのが一番いい。ここで数千万円かけたものが、後で数億円を救うかもしれないのに...


意思決定をする人たちは、事故から何を学んだのかな?それとも、あの事故が起きるに至った膨大なフォルトツリーの中に、自分たちの意思決定が含まれていることに思い至っていないのか。いないんだろうなあ。どんなに無駄にお金が使われていたとしても、予算を切れば何らかの変化が起きる。そのリスクを読んだ上でコストカットしているなら同じ予算カットにしてもこういう風潮にはならないはず。「リスクに対する読みの確かさ」が政治家の力量だと思うけどなあ(っていうか他にあるかな?)。


危機意識は、つねひごろから「危ない、危ない」といい続けていることじゃないし、危機管理は危うさを0%に下げることじゃない。むしろ、危機意識というのは「危うさ」は決してゼロにはならないということ受け入れた上で、その「危うさ」とどうにかうまくやっていく、というマインドセットのことじゃないか?危機管理というのは、その危うさをなるべく分散させて、いったん発現してしまったときのリソースの損失を最小限にとどめることじゃないだろうか?「事故を起こすな」という一言だけで済ませるのは、まさしく危機意識の無さの露呈でしかないし、危機管理の放棄でしかないよ。


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New Horizons (via 星が好きな人のための新着情報)

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